「沖縄県におけるゲノム解析研究拠点形成のための沖縄バイオインフォメーションバンクの構築」にご協力いただいた皆様へ
Introduction
先進ゲノム検査医学講座は、旧遺伝医学講座(基礎医学講座)と先進検査医学講座(臨床医学講座)を統合して新設された講座で、基礎医学研究を臨床医学に応用する事を目指しています。
ゲノムとは、いわば生命の設計図であり、人では細胞の中の主に染色体におさめられているDNA情報のことで、およそ30億文字の暗号から成ります。人にはそれぞれの個性があり、その個性をお互いが尊重してより良いものにしていく事が大切です。それは、医療の世界にもあてはまります。たとえば、同じような環境に育っても、病気になる人もいれば、ならない人もいます。同じ薬を飲んでも、よく効く人、効きにくい人、副作用が出てしまう人がいます。このような個人差はヒトゲノム情報の個人差で決められていて、どのような個人差でその違いがでるのかがわかれば、一人一人に最適な医療を効率よく受けられるようになります。英語では「パーソナライズドメディスン(personalized medicine)、日本語では個別化医療、オーダーメイド医療やテイラーメイド医療と呼ばれる事もあります。しかし、ゲノム情報だけで個性(個人差)が決められている訳ではありません。一人一人が、どのような環境でどのような生活習慣(食事や運動など)を持っているかが、さらに重要な因子として関わってきます。当講座では、将来的にゲノム情報と環境要因を統合した研究を沖縄の地で行い、沖縄県民のみならず、多くの人の役に立つ情報を発信し、個別化医療の実現を目指します。
当講座では、臨床応用を見据えた基礎研究を行う、大学院生、研究生を募集しています。興味のある方はいつでも第2基礎研究棟2階にお越し下さい。メールなどでご連絡いただいても結構です。